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インビザラインのアタッチメントとは?知っておきたい目的や効果などを解説

作成日のアイコン

2022/2/17

最終更新日のアイコン

2022/12/20

#インビザライン

コラムのサムネイル

「インビザラインのアタッチメントってなんだろう」

「アタッチメントはなんのためにつけるんだろう」

インビザラインについて調べていくと、歯に「アタッチメント」という突起物を付けると知り、見た目や効果について気になっている方もいるのではないでしょうか。

そこで今回は、アタッチメントとはなにかを解説していきます。

アタッチメントを付ける目的や期間、付けたときの見た目など、矯正前に知っておきたい知識も解説。

この記事を読むことで、アタッチメントの重要性や必要性について理解できます。

インビザラインでの歯列矯正を検討している方は必見です。


インビザラインのアタッチメントとはなにか

アタッチメントとは、インビザラインを含めたマウスピース矯正で用いられる補助矯正器具のことを指します。

形状・材質

歯の表面に設置されるアタッチメントは、小さな突起物のような形状をしています。

色については「半透明」や「白」とよく表現されますが、患者さんの歯の色に近い色で作製され、設置されます。



材質は、レジンという歯科用のプラスチックで、歯表面に長期間ついていても人体に害はありません。

レジンは他の歯科治療でも用いられる材質です。

たとえば、虫歯治療。

虫歯の治療では削った部分に詰め物をします。

レジンはその詰め物の1種として用いられているのです。

アタッチメントの目的(役割)

アタッチメントを設置する目的は「歯とアライナーの密着性を高めること」です。

歯型を採ってオーダーメイドで作製されるインビザラインは、アライナーだけでも歯列にはまりますが、表面に凹凸がないため、アライナーが浮くことがあります。

アタッチメントを歯の表面につけることで、アライナーが滑らず、歯列に密着するのです。

またインビザラインのアライナーは歯冠に装着するので、密着性が弱いと、歯根まで矯正力を伝えるのが難しくなります。

インビザラインでの矯正において、アタッチメントは適切に無駄なく力をかけるのに欠かせない役割をしているのです。

アタッチメントをつけ始める時期と期間

多くの場合、アタッチメントは2、3枚目のアライナーにあわせて歯科医院で設置されます

治療のケースによっては、矯正の途中でアタッチメントを取り外すことがありますが、基本的には、保定期間に入るまでアタッチメントをつけていることになります。

インビザラインでアタッチメントを付ける期間については、「インビザラインのアタッチメントはいつまで付ける?」もあわせて確認しておきましょう。

インビザラインでのアタッチメントの付け方・外し方

アタッチメントは患者さん自身で付けたり、外したりすることはできません。

矯正をしている歯科医院で設置と除去をしてもらいます。

付け方

アタッチメントは、いきなり付けるのではなく、まず歯の汚れを落とすことから。

歯表面にプラークや汚れが付いていると、アタッチメントを付けても外れやすくなってしまいます。

歯表面を磨いたあとは、アタッチメントが付きやすくなるように歯に処理剤を塗って乾燥させます。

その後、硬化前のレジンが盛られた専用のマウスピース(テンプレート)を装着。

テンプレート装着後は、テンプレートの上から光を当てることで、アタッチメントが硬化し、歯にくっついていきます。

すべてのアタッチメントが表面で硬化したら、マウスピースを外し、余分なレジンを削って取り除きます。

これでアタッチメントの設置は完了です。

外し方

アタッチメントを外すには、レジンリムーバーと呼ばれる専用の器具を用います。

レジンリムーバーで突起部分を取り除いたあとは、残った部分は研磨をして凹凸が残らないようにします。

インビザラインのアタッチメントが取れた場合の対処法

インビザラインを用いた矯正をしていると、歯の表面に設置されたアタッチメントが取れてしまうことがあります。

アタッチメントが取れてしまったら、できるだけ早く、外れた分を歯科医院で付け直してもらうことが重要です。

しかし、アタッチメントが取れたからといって、すぐに歯科医院を受診するのは難しいこともあるかと思います。

アタッチメントが外れてしまったら、まずは自分が矯正をしている歯科医院に電話をして、どう対応すればいいかを聞きましょう

インビザラインの定期通院日が近い場合は、取れた当日や翌日の来院ではなく、その予定されている定期通院日に付け直しになる場合もあります。

インビザラインのアタッチメントは、歯の表面に付いている突起物なので、何かの拍子で取れてしまうことがあります。

アタッチメントが取れてしまう原因や取れた場合の対処法について、詳しくは「インビザラインでアタッチメントが取れたときの対処法を解説」をあわせてご覧ください。

インビザラインでのアタッチメントの種類

インビザラインのアタッチメントは大きく分けて2種類あります。

通常アタッチメントと最適アタッチメントです。

通常アタッチメント

通常アタッチメントは、歯科医師が設置の必要性、位置、数、形状などを判断して設置するタイプのアタッチメント。

通常アタッチメントの形状には、長方形、傾斜付長方形、楕円形があります。

最適アタッチメント

一方で最適アタッチメントを作製するのは、インビザラインを提供しているアライン社。

インビザラインでは、「クリンチェック」と呼ばれる専用のソフトウェアを用いて治療計画のシミュレーションをし、その計画に沿ったアライナーが作製されます。

最適アタッチメントも、クリンチェックが自動的に治療計画に合わせたアタッチメントの配置を決め、歯科医師が確認した後に、アライン社が作製するのです。

最適アタッチメントは、形状や用いられる症状によって、さらに種類が分けられます。

オープンバイト用最適アタッチメント

オープンバイトは開咬ともよばれ、奥歯を噛み合わせても上下の前歯がくっつかず、隙間ができてしまう症状のことです。

上顎の前歯部分にアタッチメントを設置し、歯を挺出する(引っ張り出す)力がかかりやすくなるようにします。

ディープバイト用最適アタッチメント

ディープバイトは過蓋咬合ともよばれ、前歯の噛み合わせが深すぎて、上顎の前歯が下顎の前歯を覆ってしまう状態を指します。

上下の小臼歯や下顎の前歯部を挺出することで歯列を改善していきます。

ディープバイトの改善には、あわせてバイトランプと呼ばれる、上顎のアライナー前歯部裏側の突起が用いられることも。

咬合の際、下顎の前歯部がバイトランプにあたることで、奥歯の噛み合わせの力が弱まり、過度な咬合で沈んだ奥歯の挺出がしやすくなります。

ルートコントロール用最適アタッチメント

「ルートコントロール」という名前に表されているように、歯根に力をかけるために設置されるアタッチメントです。

1つの歯に2つのアタッチメントが設置されるのが特徴です。

前歯の間にある隙間を埋める場合や、傾いている歯を元に戻す場合に用いられます。

回転用最適アタッチメント

矯正前の歯並びでは、歯がねじれて生えていることがあります。

回転用最適アタッチメントは、ねじれている歯を回転させて正しい向きに揃えることを目的として利用されます。

設置される歯はおもに、犬歯と小臼歯です。

アンカレッジ用最適アタッチメント

歯列矯正では、歯を動かすスペースを確保するために抜歯をすることがあります。

抜歯によってスペースができた際、隙間を防ぐ目的で設置されるのが、アンカレッジ用最適アタッチメントです。

主に、前歯から数えて4番目の歯である、第一小臼歯を抜歯するケースで利用されます。

インビザラインでのアタッチメントについてよくある疑問

SNSや質問サイトを見ていると、インビザライン矯正でのアタッチメントの利用について疑問を抱えている方が多く見られます。

ここでは、インビザラインでの矯正を始める前に解決しておきたい、アタッチメントについてよくある疑問と回答を紹介していきます。

アタッチメントなしでインビザラインは利用できるのか

「歯表面のでこぼこが気になるので、アタッチメントなしでインビザラインをしたい。」

という声は多いようです。

インビザラインを利用した矯正では、ほとんどの場合でアタッチメントの設置が必要です。

患者さんの方から担当の歯科医師に相談すれば、アタッチメントなしでのインビザラインが利用できる可能性はあります。

しかし、アタッチメントありの矯正と比較して、十分な効果を期待できないこともあります。

事情により、アタッチメントなしでインビザラインを利用したい場合は、矯正前のカウンセリングの段階で歯科医師に相談するのがおすすめ。

歯列矯正は高額な決断で、何度も簡単にやり直せるものではありません。

インビザラインでの矯正を決めたのであれば、十分に矯正効果を得るために、アタッチメントの利用を推奨します。

はじめはアタッチメントが気になることもありますが、次第に慣れていくことが多いです。

アタッチメントは目立たないのか

インビザラインのアライナーは透明で目立たないことが理解できても、アタッチメントも目立たないのか、と気になっている方がいると思います。

基本的にアタッチメントは目立ちません。

顔に近づくとアタッチメントを付けているのがわかるくらいです。

アタッチメントは極力患者さんの歯に近い色で作られるため、目立ちにくくなっているのです。

またアタッチメントの材質であるレジンは、歯の詰め物といった、他の目立たせたくない状況でも使われています。

しかし、変色によってアタッチメントが目立ってしまうことはあります。

インビザラインでの矯正中には、色の濃い飲み物を飲むことは制限されています。

飲み物から透明なアライナーに着色してしまうことが理由です。

アタッチメントについても同様で、コーヒーやワインなどの色の濃い飲み物に気を付けないと、アタッチメントは変色していき、目立つようになってしまいます。

インビザラインを含めたマウスピース矯正と飲み物のルールについては、「マウスピース矯正中は飲み物に注意|本当に水しか飲めない?」をあわせてご覧ください。

アタッチメントをつけていてもホワイトニングはできるのか

インビザラインを利用しての矯正では、ホワイトニングも同時に進められます。

それでは、アタッチメントを付けている場合はどうでしょうか。

アタッチメントが付いていてもホワイトニングはできますが、その部分だけ色ムラができてしまう可能性はあります。

矯正をしながらきれいにホワイトニングも完了させたい方には、アタッチメントの付いていない、矯正前や保定期間を利用するのがおすすめです。

アタッチメントで口内炎ができないか

アタッチメントは突起になっているので、唇や舌、頬を傷つけてしまい、口内炎ができてしまうことがあります

インビザラインでは1日20時間以上アライナー装着が必要です。

つまり、1日のほとんどでアタッチメントはアライナーに覆われています。

アタッチメントが口の中を傷つけてしまうのは、食事や歯磨きのためにアライナーを外しているとき。

アライナーを外しているときに、どうしても突起が気になる場合は、矯正用ワックスを利用することで、突起を和らげることが可能です。

アタッチメントをつけたら歯が痛いということはないのか

「アタッチメントをつけたら歯に痛みが生じた」

という声を聞くことがあります。

たしかにアタッチメントによって歯に痛みを感じることがあります。

その理由は、アタッチメントの設置によって、よりアライナーの力が伝わるようになったためです。

アタッチメントを設置した効果が現れているともいえます。

はじめは慣れない違和感や痛みを覚えることもありますが、次第に慣れていきます。

痛みが強い場合は、担当の歯科医師に相談して痛み止めを処方してもらうことも可能です。

アタッチメント設置で痛みを感じても、矯正の効果を得るために少しずつ慣れていきましょう。

まとめ

アタッチメントは、インビザラインを含めたマウスピース矯正で用いられる補助矯正器具です。

歯の表面に突起状のアタッチメントを設置することで、アライナーからかかる力を、効率的に歯に伝えられます。

2枚目、3枚目のアライナーにあわせて設置され、歯を動かし終えるまで付けることがほとんどです。

症状によってアタッチメントの種類や配置も異なり、設置も除去も歯科医院でおこなわれます。

今回の記事で、インビザラインで矯正をするときのアタッチメントについては大まかに理解してもらえたかと思います。

しかし、アタッチメントだけでなく、利用するアライナーの枚数など、実際の矯正計画は患者さんによって異なります。

自分の治療がどのように進んで行くかを知るために、まずは、歯科医院で矯正のカウンセリングを受けてみることがおすすめです。

当サイトではインビザライン矯正が受けられるおすすめの医院を紹介していますので、ぜひご覧になってみてください。

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