マウスピース矯正で治療可能な受け口とは?市販でも治せる
2023/4/28
2024/7/18
#マウスピース矯正
「受け口がコンプレックスで治療をしたい」
「できれば矯正装置が目立たないマウスピース矯正で治療したい」
「そもそもマウスピース矯正で受け口は治療できるの?」
この記事を読んでいる方は、上記のようなお悩みや疑問を持たれている方が多いのではないでしょうか。
まず、受け口の治療はマウスピース矯正で治療できるケースもあれば、できないケースもあります。
具体的には、軽度の受け口であればマウスピース矯正で治療が可能とされています。
中度から重度の受け口となると、マウスピース矯正だけでは治療が難しい場合も多いです。
では、より具体的にどのような歯並びが軽度・重度と判断でき、マウスピース矯正に適しているのでしょうか。
この記事では、具体例を挙げてマウスピース矯正で治療できる可能性のある受け口・そうでない受け口を解説しています。
加えてマウスピースが市販で売られていることから、市販のマウスピースで治療ができるのか疑問に思われている方に向けても注意点も踏まえて紹介しています。
マウスピース矯正で治療する場合の費用目安についても解説しているので、受け口でマウスピース矯正の治療を検討されている方はぜひ参考にしてみてください。
- 1.1抜歯の必要がない歯並び
- 2.2外科的矯正治療を受ける
- 5まとめ
マウスピース矯正で治療可能な受け口とは?
受け口は下顎が上顎よりも前に突出している状態で、歯列の不整が比較的軽い場合にマウスピース矯正が適用されます。
ただし、前提としてマウスピース矯正で治療可能かどうかは、専門家である歯科医師に検査してもらい判断することが重要です。
では、具体的にどのような場合にマウスピース矯正で治療が可能なのでしょうか。
次に解説します。
抜歯の必要がない歯並び
矯正治療では、歯がきれいに並ぶスペースを十分に確保できない場合に、抜歯をしてスペースを確保することもあります。
歯並びが悪いものの、抜歯をしなくても歯並びをきれいにするスペースを確保できる場合、受け口でもマウスピース矯正で治療が可能な場合もあります。
そもそもなぜ抜歯が必要な場合、マウスピース矯正では受け口の治療ができないのでしょうか。
抜歯が必要な受け口の場合、マウスピース矯正で治療が難しい理由は主に以下の点によります。
骨格の問題
抜歯が必要な受け口は、顎の骨格構造に問題があることが一般的です。
この場合、歯の位置だけでなく、顎の骨格も治療の対象となります。
マウスピース矯正は、歯を適切な位置に動かす力はあるものの骨格の問題に対処する能力は限定的です。
そのため、マウスピース矯正だけでは歯並びがきれいにできない可能性が高いです。
複雑な治療計画
抜歯が必要な受け口の場合、治療計画がより複雑になることがあります。
抜歯後の歯の動きや空間の確保、顎関節のバランス調整など、複数の要素を考慮する必要があります。
このような複雑な治療プロセスでは、マウスピース矯正だけでは限定的な効果しか期待できません。
これらの理由から、抜歯が必要な受け口の場合は、ワイヤーとブラケットを用いた矯正装置や外科的手術を含む他の矯正方法が適切であることも多いです。
歯並びをきれいに整えるためには、歯科医師に相談し適切に検査をしてもらったうえで適切な治療法を提案してもらうようにしましょう。
また、抜歯が必要な歯並びであるにも関わらず、無理に抜歯せず治療するのは危険です。
理由はさらに歯並びが悪くなるリスクがあるためです。
具体的な事例については、「歯列矯正でブサイクになった?その原因と予防策について徹底解説」で解説しているので確認してみてください。
顎の骨がずれておらず歯並びだけ悪い状態
受け口であったとしても、顎の骨による問題で歯並びが悪くなっている状態ではない場合、マウスピース矯正でも治療可能な場合があります。
受け口になっている原因が顎の骨に問題がある場合、重度と判断されることが多いです。
重度の受け口の場合、マウスピース矯正では治療が難しいでしょう。
重度の受け口とは、下顎が上顎よりも大幅に前方に突出している状態を指します。
この状態は、顎の骨格構造や顎関節の問題、歯の位置関係など、複数の要因によって引き起こされることがあります。
重度の受け口は、機能的な問題や審美的な懸念を引き起こすことが一般的です。
具体的な例には以下のような症状が挙げられます。
- 下顎の先端が上顎よりも前方に大きく突出し、上下の歯が接触しない状態。
- 正常な咬み合わせが難しく、咀嚼や発音に問題が生じる場合。
- 顎の形状が不均衡で、顔の全体的なバランスや審美性に影響がある状況。
上記に該当せず、歯並びだけが悪い状態であれば、マウスピース矯正で治療できる可能性が高い受け口といえるでしょう。
マウスピース矯正で治療ができない受け口の対処法
マウスピース矯正で治療ができない場合、他にどのような方法で受け口を治せるのでしょう。
次に解説します。
ワイヤーやブラケットを用いた矯正で治療する
従来の矯正装置(ワイヤーやブラケット)は、骨格の問題や抜歯が必要な受け口にも対応できます。
これにより、複雑な歯並びや咬み合わせの問題を効果的に治療することが可能です。
とはいえ、従来のワイヤーやブラケットを用いた矯正装置だと、矯正装置が目立って周りにバレてしまうことが気になる方も多いと思います。
ワイヤーやブラケットを用いた矯正装置でも歯の裏側に装置をつけて矯正する裏側矯正や、装置自体を歯の色に合わせた白い装置で矯正する審美ブラケットであれば目立ちにくいです。
目立たない矯正装置で受け口を治療したい場合は、裏側矯正や審美ブラケットで治療できる歯科医院を探してみるのも良いでしょう。
外科的矯正治療を受ける
重度の受け口や骨格の問題がある場合、外科的矯正治療(顎変形症手術)が適切な選択肢となる場合もあります。
この手術では、顎の骨を切って位置を調整し、歯並びや咬み合わせを正常化します。
手術後は、矯正装置を併用して、歯の微調整がおこなわれることが一般的です。
市販のマウスピースで受け口は治せるのか
市販のマウスピースで受け口を治療することはおすすめしません。
市販のマウスピースは、一般的には歯ぎしりの緩和やスポーツ時の歯の保護を目的として作られており、歯列矯正の目的で作られていないためです。
受け口の治療には、専門的な知識と技術が必要です。
マウスピース矯正で治療できる場合には、歯科医師が個々の患者の歯並びや咬み合わせの状況を評価し、適切な治療計画を立てます。
加えて、矯正治療中には定期的な診察や調整が必要です。
市販のマウスピースを使用して受け口を治療しようとすると、以下のようなリスクがあります。
効果が期待できない
市販のマウスピースは、個々の患者の状況に合わせて作られていないため、受け口の改善効果は期待できません。
悪化する可能性
適切でないマウスピースを使用することで、歯並びや咬み合わせが悪化する可能性があります。
口腔内のトラブル
市販のマウスピースが適切なサイズや形状でない場合、口腔内の傷や痛みを引き起こすリスクがあるのです。
受け口の治療を検討する場合は、歯科医師や矯正歯科医師と相談し、専門的な治療を受けることをおすすめします。
また、最近はインターネット上で歯科医院での診察不要でマウスピース矯正ができると謳う広告も多くみられます。
日本矯正歯科学会では、こうしたマウスピース型製品について注意喚起をしているので検討している方は一度確認してみましょう。
参考:公益社団法人 日本矯正歯科学会 ポジションステートメント マウスピース型矯正装置による治療に関する見解 | 公益社団法人 日本矯正歯科学会
マウスピース矯正で受け口を治す場合にかかる費用
受け口をマウスピース矯正で治療する場合の費用相場は、一般的に30万円から100万円程度の範囲で変動します。
ただし、これはあくまで目安であり、治療内容や期間、使用するマウスピース矯正システムによって費用が変わりますのでご注意ください。
マウスピース型矯正装置のなかでも、インビザラインのような高い技術が用いられた矯正システムでは、費用が高くなることがあります。
また、症例が複雑で治療期間が長い場合や、途中でマウスピースの追加が必要になった場合には、費用がさらに増加する可能性があります。
実際の費用を把握するためには、矯正歯科で専門的な検査を受け歯科医師に判断してもらうことが必要です。
費用は歯科医師の判断によっても異なるため、複数の矯正歯科に相談をしてみても良いかもしれません。
まとめ
受け口が軽度な場合は、マウスピース矯正で治療が可能です。
ご自身が重度と判断できるような受け口の場合は、マウスピース矯正で無理に治療しようとするのではなく、他の矯正装置も視野に入れて歯科医師に相談してみることをおすすめします。
「安いから」「楽だから」という理由で、市販のマウスピースを使用するのはリスクがあるため、避けるようにしましょう。
歯並びをきれいに治すためには、矯正専門の歯科医師による診察と検査が必要不可欠です。
当サイトではマウスピース矯正が受けられるおすすめの医院を紹介していますので、マウスピース矯正を検討しているという方は、ぜひご覧になってみてください。
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